夏でも手足が冷たい、朝がとにかく苦手――そんな悩みを抱えていませんか。もしかするとそれは、体を温めるエンジンが弱っている「陽虚(ようきょ)」のサインかもしれません。
前回は、虚実という物差しと、陰陽と組み合わせた4タイプについてお話ししました。今回はその1つ目、陽虚タイプを詳しく紹介します。
陽虚とは、体を動かし、温める力である「陽」が不足している状態です。陽は、いわば体のエンジンにあたります。これが弱ると、体を温める力と、活動する力の両方が落ちてしまいます。
代表的なサインは、冷え(特に手足やお腹の冷え)、疲れやすさ、朝起きるのがつらい、声に力がない、顔色が青白い、むくみやすい、といったものです。食欲がわきにくかったり、胃腸が冷えて下しやすかったりすることもあります。陽虚が進むと、少し動いただけで息切れする、冬になると調子を崩しやすい、といった傾向も出てきます。
体のエンジンが弱っている状態なので、無理に消耗するような生活――過度な運動、睡眠不足、冷たい飲食物の摂りすぎ――は、さらに陽を消耗させてしまいます。頑張りすぎがかえって裏目に出やすいタイプだと言えるでしょう。
養生のポイントは、とにかく「温める」ことです。冷たい飲食物を控えめにする、お腹や足腰を冷やさない服装を意識する、しっかり睡眠を取って体力を回復させる、といった基本を積み重ねることが効いてきます。特別なことをする必要はなく、日々の小さな積み重ねが、じわじわとエンジンの力を取り戻す助けになります。
まとめると、陽虚とは体を温め、動かす力の不足です。冷えや疲れやすさが目立つ方は、まず「冷やさない生活」を意識してみることから始めてみてください。
次回は、陽虚と対になる「陰虚タイプ」を紹介します。実はこちらは、若い世代にも増えている、このシリーズで特にお伝えしたいテーマです。
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