「ストレスでお腹が張る」のに「肩こりも生理痛もひどい」――これは1つのタイプでは説明できません。今回は、複数が組み合わさった複合タイプの見立てを紹介します。
陽虚、陰虚と、それぞれ単独のタイプを見てきました。今回は、気滞と瘀血が組み合わさった複合タイプの見立てです。
症例です。30代女性。仕事のストレスが多く、お腹や脇腹が張る、ため息が増える、生理前にイライラする、加えて慢性的な肩こりと、経血に塊が混じるような重い生理痛がある、という相談です。
これを弁証してみましょう。「ストレスでの張り感」「ため息」「生理前のイライラ」は、気の巡りの滞り、すなわち気滞(きたい)のサインです。一方、「慢性的な肩こり」「塊の混じる生理痛」は、血の巡りの滞り、すなわち瘀血(おけつ)のサインです。五臓の物差しでは、気の巡りを整える肝(かん)の働きの乱れが、両方の背景に共通していると考えられます。肝は気を巡らせ、血を蓄える臓だからです。
これらを組み合わせると、「肝の気の巡りの乱れを背景に、気滞と瘀血が併発している状態」という見立てが立てられます。このように、気滞が長引くと血の巡りにも影響し、瘀血を伴うことは珍しくありません。養生としては、気滞のケア(深呼吸・気分転換・軽い運動)と、瘀血のケア(体を冷やさない・適度に動かす)を、両方組み合わせることが効果的と考えられます。
まとめると、気滞×瘀血の見立ては、ストレスによる張り感と、慢性的な肩こり・生理痛が同時にあるときに考えられる、肝を軸にした複合タイプです。
次回はシリーズ最終回。これまで全42話の総まとめと、講座へのご案内です。
複合タイプの体質改善に興味のある方には、東洋医学講座もご用意しています。


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