食欲がわかない、胃もたれしやすい、むくみやすい――それは「脾(ひ)」からのサインかもしれません。今回は、五臓(ごぞう)シリーズの3つ目、脾を紹介します。
肝・心と見てきました。今回は「脾」、消化と気血を作る要についてお話しします。
脾の一番大事な働きは、食べたものを消化し、気血水の材料に変えることです。東洋医学では、脾を「気血生成の源」と呼ぶほど重視します。脾の働きがしっかりしていれば、食べたものがきちんと気・血・水に変わり、全身に行き渡ります。
脾の働きが乱れると、食欲不振、胃もたれ、軟便や下痢、むくみ、疲れやすさ、体が重だるい、といったサインが出やすくなります。脾はまた、水分代謝にも深く関わっており、脾が弱ると、以前紹介した痰湿・水滞も起こりやすくなります。
感情面では、思い悩みが脾と対応します。考えすぎる、悩みすぎることは、脾の働きに負担をかけ、食欲不振や胃もたれにつながりやすくなります。脾をいたわるには、冷たいもの・生ものの摂りすぎを避けること、よく噛んでゆっくり食べること、規則正しい食事時間を保つこと、山芋・かぼちゃ・さつまいも、なつめといった、脾を養うとされる食材を取り入れることが良いとされています。
まとめると、脾とは消化と気血生成の要です。食欲不振・胃もたれ・むくみが乱れのサインであり、冷やさず、よく噛んでゆっくり食べることがケアの基本になります。
次回は「肺」。呼吸と気の巡り、そして皮膚とも関わる臓を紹介します。
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