眠りが浅い、動悸がする、物忘れが気になる――それは「心(しん)」からのサインかもしれません。今回は、五臓(ごぞう)シリーズの2つ目、心を紹介します。
前回は「肝」でした。今回は「心」、血と精神活動の中心についてお話しします。
心の一番大事な働きは、血を全身に巡らせることです。西洋医学の心臓のポンプ機能に近いイメージですが、東洋医学ではさらに、思考・記憶・眠りの安定といった精神活動にも、心が深く関わると考えます。「神(しん)」と呼ばれる精神・意識活動は、この心に宿るとされています。
心の働きが乱れると、動悸、不眠、眠りが浅い、夢を多く見る、物忘れっぽさ、落ち着きのなさ、といったサインが出やすくなります。逆に、血が不足すると(以前紹介した血虚)、心を十分に養えず、同じように不眠や動悸につながります。心と血は、お互いに支え合う関係にあるのです。
感情面では、喜びが心と対応します。適度な喜びは心を養いますが、興奮しすぎたり、刺激の強い生活が続いたりすると、心に負担をかけやすくなります。心をいたわるには、興奮を鎮める時間を作ること、質の良い睡眠を意識すること、ナツメやハスの実、龍眼肉といった、心を養うとされる食材を取り入れることが良いとされています。
まとめると、心とは血と精神活動の中心です。動悸・不眠・物忘れが乱れのサインであり、興奮を鎮め、質の良い睡眠を心がけることがケアの基本になります。
次回は「脾」。消化と気血生成の要について紹介します。
不眠・動悸のセルフケアについてより詳しく知りたい方には、東洋医学講座もご用意しています。


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