イライラしやすい、目が疲れる、生理不順――そのサインは、「肝(かん)」からのメッセージかもしれません。今回は、五臓(ごぞう)シリーズの1つ目、肝を紹介します。
前回、五臓六腑の全体像を紹介しました。今回はその1つ目、肝についてお話しします。
肝の一番大事な働きは、気をスムーズに巡らせることです。これを「疏泄(そせつ)」と呼びます。気の巡りが良いと、気分は穏やかで、消化も血の巡りも順調に進みます。逆に肝の働きが乱れると、気の巡りが滞り(以前紹介した気滞)、イライラ、張り感、ため息といったサインが出やすくなります。
肝はまた、血を蓄え、必要なときに全身に送り出す働きも持っています。目は肝と深く関係しており、肝の働きが乱れると、目の疲れ・かすみが出やすくなります。女性の場合、生理とも深く関わり、肝の働きの乱れは生理不順や生理前のイライラにつながりやすいとされます。
感情面では、怒りが肝と対応します(五行の回で紹介した通りです)。慢性的な怒り・ストレス・緊張は、肝に負担をかけやすく、逆に肝の巡りが悪いと、些細なことでイライラしやすくなる、という悪循環も起こります。
肝をいたわるには、ストレスをためこまず発散すること、夜更かしを避けること(肝は夜間に血を蓄えるとされます)、酸味のある食材(梅・柑橘・酢の物など)を適度に取り入れることが良いとされています。
まとめると、肝とは気の巡りの司令塔です。イライラ・目の疲れ・生理不順が乱れのサインであり、ストレス発散と夜更かし対策がケアの基本になります。
次回は「心」。血と精神活動の中心について紹介します。
肝のケアについてより詳しく知りたい方には、東洋医学講座もご用意しています。


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