足腰の衰え、白髪、耳鳴り――それは、生命力の貯蔵庫である「腎(じん)」からのサインかもしれません。今回は、五臓(ごぞう)シリーズの最後、腎を紹介します。
肝・心・脾・肺と見てきました。今回は五臓の最後、腎についてお話しします。
腎の一番大事な働きは、生まれ持った生命力(精)を蓄え、成長・発育・生殖・老化に関わることです。東洋医学では、腎は生命力の”貯金”のようなものと考え、年齢とともに自然に消耗していくものとされます。この腎の働きは、骨・髄・脳・耳・髪とも深く関係しています。
腎の働きが弱ると、足腰がだるく力が入らない、白髪や抜け毛、耳鳴りや聞こえにくさ、物忘れ、疲れが抜けにくい、といった、いわゆる老化のサインが出やすくなります。腎はまた、以前紹介した「陰虚」「陽虚」とも深く関わり、腎の潤いが不足するタイプを「腎陰虚」、腎の温める力が不足するタイプを「腎陽虚」と呼ぶこともあります。
感情面では、恐れが腎と対応します。強い恐怖や、慢性的な不安は、腎の働きに負担をかけやすいとされます。腎をいたわるには、無理をしすぎず生命力を浪費しないこと、腰やお腹を冷やさないこと、黒豆・黒ごま・くるみ・山芋・えびといった、腎を養うとされる食材を取り入れることが良いとされています。
まとめると、腎とは生命力の貯蔵庫です。足腰・白髪・耳鳴りが乱れのサインであり、無理をせず、腰やお腹を冷やさないことがケアの基本になります。
次回は、五臓を支えるパートナー「六腑」をダイジェストで紹介します。
腎を養う生活習慣についてより詳しく知りたい方には、東洋医学講座もご用意しています。


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