「最近、体が冷えるのに、なぜかほてることもある」――そんなちぐはぐな体調の変化に、戸惑ったことはありませんか。実はこれ、東洋医学でいちばん基本となる考え方「陰陽(いんよう)」の視点で見ると、すっきり説明がつきます。
前回は東洋医学の成り立ちについてお話ししました。今回はその中心にある考え方、陰陽を紹介します。
陰陽の基本は、「すべてのものには、対になる2つの性質がある」という考え方です。昼と夜、太陽と月、活動と休息のように、世の中のものごとは常に対で存在しています。このうち、動きがあって温かい性質を「陽」、静かで潤す性質を「陰」と呼びます。
陰陽には、知っておきたい大事な特徴が4つあります。1つ目は、お互いがあって初めて成り立つということです。昼があるから夜がわかるように、片方だけでは存在できません。2つ目は、シーソーのようにバランスを取り合っているということです。活動した分だけ、休息が必要になります。3つ目は、行き過ぎると入れ替わることがあるという点です。頑張りすぎた反動で、急にガス欠のようにぐったりしてしまう、というのがその一例です。4つ目は、どこまでも細かく分けられるということです。昼の中にも、朝と夕方という陰陽がある、というように、あらゆるものに当てはめて考えることができます。
そしてこの陰陽は、私たちの体調にもそのまま当てはまります。冷えて元気が出ないときは、体を温め動かす「陽」が不足気味の状態。逆に、ほてったり寝汗をかいたりするときは、体を潤し冷ます「陰」が不足気味の状態です。東洋医学ではまず、この陰陽どちらに体が傾いているかを見るところから、体調を読み解いていきます。
まとめると、陰陽とは体調を測るための基本の物差しであり、「今の自分は陽寄りなのか、陰寄りなのか」を意識するだけでも、体との付き合い方が変わってきます。
次回は、体の働きを5つのグループに分けて見る、もう1つの物差し「五行」を紹介します。陰陽と組み合わせることで、体の見方がさらに立体的になっていきますので、ぜひ続けてご覧ください。
自分の陰陽の傾きをもっと詳しく知りたいという方には、東洋医学講座もご用意しています。


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